Tester’s impression-Tosiki Kajiwara

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テスターの梶原氏のGorgonのテスト時のインプレッションです。

テスト時に91㎝のシーバスをかけた時の状況も書かれています。

住する大分県大分市には3本の一級河川が流れ、別府湾に注ぐ。

大分市内の一級河川は大分県下屈指のシーバスフィールドであり、同時に激戦区でもある。

九州のシーバスシーンに於いては熊本や鹿児島、長崎の島原等々が全国的には真っ先に名前が上がるが、実は大分県のシーバスアングラー数は非常に多く、平日の深夜、早朝でもフィールドに立っている。

そんなシーバス熱のある大分市内河川では2月中旬から3月初旬にかけてコノシロが接岸し、河川内にも入る。
所謂コノシロパターンで盛り上がる季節である。

以前は大分の秋の代名詞的な存在だった同パターンも、直近数年は秋の水温が下がりきれず、一昔前のようにハイシーズンとコノシロがリンクせずに下降気味。

その代わりにここ数年はこの冬から早春にかけてのコノシロパターンが良くなってきている。

大分のコノシロパターンでは体長25cm~30cm程度の比較的大きなコノシロが多数押し寄せる。

このサイズを補食するシーバスがコノシロに着く為に、必然的にサイズも大型が釣れやすい。

このパターンでは私を含め、大多数のアングラーが120mm~160mmクラスの大型ミノーを用いることが多い。

ただ、より大きなサイズを求めたい時に一つ有効な選択肢となるのが、ビッグベイトである。

ビッグベイトは大型ミノー以上にボリューム感があり、コノシロが多数いる状況下に於いてもその存在を魚にしっかりとアピールしやすく、大型狙いに有効な一手となる。

今回はそのビッグベイトの中でも今年7月にLittle Jackからリリース予定のゴルゴーンを御紹介したい。

ゴルゴーンは見てのように非常に美しいリアルプリントで仕上げられた188mm、58.6gのビッグベイトである。

ビッグベイトというとアクションはS字系の製品が多いが、ゴルゴーンは全く異なり、ノーマルリトリーブで極々ナチュラルな泳ぎを見せる。

このナチュラルな泳ぎは4連ジョイントが生み出すもの。
まるで、本物の鮎が泳いでいるかのようなナチュラルなアクションにシーバスも思わずベイトと思い込み口を使ってしまうだろう。

ここから私が実際にゴルゴーンを用いた釣行をお話しするが、その前にまずゴルゴーンを用いる際のタックルについて御説明したい。

ビッグベイト58.6gという一般的なシーバスプラグよりかなりウエイトがある為に、通常のMLクラスのシーバススピニングタックルではオーバーウエイトであり、フルキャストが出来ない。

そこで私はベイトタックルを用いている。
それに山豊テグスのレジンシェラー3.0号、リーダーは30~35lb.のフロロショックリーダーを用いている。

ベイトタックルの利点として、このような太いラインを使えるということもある。
これらのタックルセッティングで望めば80cmオーバーのランカークラスでも正面からパワーを受け止め、アングラーサイドが主導権を握ることができるのである。

ゴルゴーンに関しては私の手元に届いた際はリングとフックが付いていなかったサンプルの為、現状は#4のリングにカルティバST-66の#1/0を付けている。

現状様々試した印象ではこのセッティングが妥当であると考えている。

ST-66の太軸であれば、フックを伸ばされるリスクも減少し、1/0という大型フックを搭載できるゴルゴーンはアクションやサイズ感だけでなく、ランカーやさらにその上のクラスを狙うルアーとして適している。

実際に2月後半に私は長潮という悪条件の中であったが、ゴルゴーンの実力を試すべく、大分市内河川の最河口部へと足を運んだ。

タイミングとしては上げ3分からのスタート。
コノシロが入っているという事前情報が耳に入ってはいたが、この日に関してはさっぱりいる気配は無かった。

しかし、上げで回遊は見込める為に、暫く投げることにした。

因みにこの最河口部やタイミングを選択したのには理由がある。
2月後半は冬の低水温期であり、河川の水温は九州とは言え、かなり低い。

シーバスもこの低水温期は同じ河川の中でも少しでも水温の高い場所にいることが多い。

そこで、最も河川内で海水の影響を色濃く受ける最河口部の選択となる。
河川の淡水或いは汽水と比較すれば、当然海水の方が水温が高く、河川内でも河口部の方が水温は高くなる。

タイミングで上げという選択は海からの海水が河川に流入し、その暖かい上げに乗って回遊してくるシーバスを獲る為の選択。

河川では通常流れのしっかりと効く下げ狙いに分があることが多いのだが、冬は干潮からの上げ狙いが良い時が多い。

ただ、この日は上げが効きにくい長潮。
通常ならば私も可能性が低いと見て、避ける潮回り。
それでもチャンスがあると思った理由は風だった。この日北西の風が強く吹いていた。

このポイントで言えば、海側からの強い風となる。この風というファクターがキーとなる。潮回りが悪く、通常上げが効きにくい状況だが、この海側からの強い風が上げを押してくれる。

尚且つ、風が水面を波立たせることで、魚のプレッシャーも下がる。
こういった理由から場所とタイミングを選択していた。

私はこの日最初の段階でミノーで80cmのランカーを目論み通りキャッチ出来たが、まだいけると感じ、更なる大型を求め、ゴルゴーンを手にした。

広いフィールドだが、立ち位置から数m先に急深ブレイクがあり、一本目を釣った段階で手前のブレイク沿いを回遊していると自分の中で仮説を立てた。

ゴルゴーンをアップクロスにキャストし、スローリトリーブで引き波を出しながら流れに乗せていく。

ミノーから変えて僅かに数投後に立ち位置から10m先程度だろうか?
風で水面が波立っているにも関わらず、ドバッと水柱が立ち、ヒットした。

物凄い突っ込みと引き味、重量感だったが、安心のタックルセッティングで難なく取り込んだ。

キャッチしたシーバスは今年一番の91cmのモンスターサイズ。
アフターから戻り、かなりコノシロを補食していたのであろう。ウエイトも乗った良い魚のキャッチに成功した。

やはり、ナチュラルな泳ぎは大型の警戒心を解く一つの鍵となる。

この釣果はコノシロパターンによるものであるが、ゴルゴーンは他にも落ちアユパターンや増水時にフナ等々の淡水系の大型ベイトを補食している時にも有効だろう。

使い方としてはスローなタダ巻きが基本となるが、他にも例えば激流の上流部ならばラインを水につけてのドリフトや特に何もせずとも4連ジョイント故に流れを受けてナチュラルなアクションを出せる。

レンジ的には極々表層で背鰭が出る程の潜行レンジで、トップに近い感覚(プロト使用時/修正前)。

魚が出る時はトップで釣った時のような水柱が出る。ナチュラルなアプローチだが、エキサイティングなバイトシーンが見れるだろう。

ゴルゴーンはモンスターの警戒心を紐解くナチュラルアクションに加え、カラーまでもがリアル。

LittleJackがリアルを追及し、行き着いた逸品のビッグベイトゴルゴーンを是非泳がせて見てほしい。

使えば、きっと様々なリアルへの拘りが大型魚の警戒心を和らげ、釣果へと結び付く筈である。

 

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